●裂肛とはどんな病気ですか?

俗に「きれじ」とか「さけじ」といわれているもので、肛門の出
口に近い部分が固い大便の通過により切れてできるもので
す。この部分は過敏な神経がきているために、排便時に最
も痛く、その痛みは排便後もしばらく続きます。
列肛が慢性化すると、肛門潰瘍になります。



●肛門潰瘍とはどんな病気ですか?

裂肛か慢性化すると、肛門潰瘍になります。
そうすると肛門は次第に狭くなり、便が出にくくなます。
従って、便が出るとぎは潰瘍部分が刺激されて激痛がありま
す。
それが苦痛なため、便をする回数が少なくなり、便秘症にな
るという悪循環を繰り返します。
そこで便をやわらかくするために下剤を用いると排便は楽で
すが、ゆるい便が出る習慣がつくと、肛門はさらに狭くなって
しまい、排便は更に障害されます。
また、ゆるい便は炎症を引きおこし、そのために膿がたまり
そこから痔瘻になることもあります。

●列肛の予防法は?

まず便秘にならないようにすることです。
そして、性急に強く力んて排便しないことです。
便秘の予防法の第一は便意を抑えず、すぐトイレに行くこと
です。
若い女性の場合、便秘が多くみられますが、便意を抑えるこ
とが便秘の始まりになっているように思われます。



●列肛の治療法は?

創が比較的新しく、浅いときは、まず大便をやわらかくするこ
とが最も大切です。
そして入浴や坐浴で創口をきれいにすることです。
裂肛が慢性化したら、早く手術すべきです。